当院での手術は低侵襲性と
安全性を最優先に行ってまいります。

当クリニックの1つの特徴として、低侵襲手術の導入があります。低侵襲手術は、従来の手術に比べて患者さんの体に対する侵襲(負担)を減らした体に優しい手術です。低侵襲手術では切開する範囲や切る筋肉の量を最小限に抑え、手術時間もできる限り短縮するため、ダメージが少なくて済みます。術前/術後の落ち幅を少しでも小さくするのが低侵襲手術だとお考えください。体への負担が少ない、低侵襲手術を積極的に導入することで、早期社会復帰のサポートをさせていただきます。

手術の目的

除圧とは

主に神経を圧迫している組織を取り除くという意味です。

固定とは

インプラントを使用して背骨同士の動きを止めるという意味です。

矯正とは

インプラントを使用して背骨の並び方を正常に近づけるという意味です。

椎間板内酵素注入療法

椎間板ヘルニアとは、椎間板から脱出した髄核が下肢に伸びる神経を圧迫し、下肢に痛みを起こす病気です。椎間板内酵素注入療法とは、脱出してしまった髄核に酵素を含んだ薬剤を直接注入することによってヘルニアを起こしている物質を分解していきます。髄核には保水成分が豊富にあります。ヘルニア内部の物質を分解することによって、椎間板からの内圧が弱まり、その結果椎間板ヘルニアによる神経根の圧迫が軽くなるので痛みや痺れなどの症状が軽減すると考えられています。当院では局所麻酔にて行うので、半日程で帰宅していただくことが可能です。
対象疾患・・・腰椎椎間板ヘルニア

椎間板摘出術(後方摘出術)

背中側から背骨を一部切除して、神経を圧迫している椎間板ヘルニアを切除する術式です。椎間板ヘルニアに対する最もスタンダードな術式で、直視下、顕微鏡下、内視鏡下など様々なバリエーションが存在します。当院では立体視ができる顕微鏡を用いて、3cm程度の皮膚切開を加えてヘルニアの取り残しがないように行っています。入院期間は約4-5日間です。
対象疾患・・・腰椎椎間板ヘルニア

椎間板摘出術(前方摘出術)

体の前側(主に頚椎)から椎間板へ到達し、椎間板ごとヘルニアを切除する術式です。椎間板をほぼ全て切除してしまうためヘルニアは再発しませんが、切除した椎間板の位置にインプラントを設置して脊椎固定を行う必要があります。筋肉に切り込まず、筋肉の間から進入するため術後の創部痛が少ないのが特徴ですが、大血管や気管、食道などの臓器が存在するため、顕微鏡を使用して安全かつ慎重に手術を行っております。入院期間は約1週間前後です。
対象疾患・・・頚椎椎間板ヘルニア

椎体固定術(前方椎体固定)

以前は骨盤から採取した骨を椎間板にはめこんで、ギプス固定のうえ3週間程度ベッド上で安静にする必要がありましたが、現在ではインプラントを椎間板部に挿入することで、脊椎を固定しつつ早期離床が可能となっています。一般的には頚椎疾患に対して行われます。筋肉に切り込まず、筋肉の間から進入するため術後の創部痛が少ないですが、大血管や気管、食道などの臓器が存在するため、顕微鏡を使用して安全かつ慎重に手術を行っております。入院期間は約1週間前後です。
対象疾患・・・頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症性神経根症、頚椎症性脊髄症、頚椎後縦靱帯骨化症

椎体固定術(後方椎体固定)

背中側から神経を除圧したうえで、脊椎と椎間板にインプラントを挿入して脊椎を固定する手術です。当院では低侵襲脊椎固定術(MIS-TLIF)を実施しております。特殊な開窓器や経皮的スクリューを用いることで、皮膚や筋肉の切除量を大幅に減らして温存できるため、従来の後方椎体固定術より早期に社会復帰することが可能です。入院期間は約1−2週間前後です。
対象疾患・・・腰椎椎間板ヘルニア、腰椎変性すべり症、腰椎分離すべり症、腰部脊柱管狭窄症、腰椎変性側弯症

椎体固定術(後方または後側方固定)

背中側から神経を除圧したうえで、脊椎にインプラントを挿入して固定する手術です。椎間板は操作しないため、骨移植を実施する場合にはやや大きな切開が必要になります。骨移植を実施しない場合には経皮的スクリューのみの小さな切開で行うことも可能です。入院期間は約1-2週間前後です。
対象疾患・・・腰椎圧迫骨折、腰椎変性すべり症、腰椎分離すべり症、腰部脊柱管狭窄症、腰椎変性側弯症

椎弓切除術

脊柱管狭窄症に対して行われる手術で、背中側からの切開で脊椎を一部削って圧迫されている神経を除圧します。当院では顕微鏡視下棘突起縦割式椎弓切除術か片側進入両側除圧式椎弓切除術を実施することで、従来法より小さな皮膚切開および筋肉切除ですみ、早期に社会復帰することが可能です。入院期間は約5日−2週間前後です。
対象疾患・・・腰部脊柱管狭窄症、腰椎変性すべり症、腰椎変性側弯症

椎弓形成術

脊柱管狭窄症に対して行われる手術で、背中側からの切開で脊椎を一部削って圧迫されている神経を除圧します。当院では顕微鏡視下棘突起縦割式椎弓切除術か顕微鏡視下片開き式椎弓切除術を実施しております。片開き式ではインプラント併用することで、拡大された脊柱管が再狭窄することを防ぐ工夫を加えております。いずれも従来法より小さな皮膚切開および筋肉切除で済み、早期に社会復帰することが可能です。入院期間は約1−2週間前後です。
対象疾患・・・頚椎症性脊髄症、頚椎症性神経根症、頚椎後縦靱帯骨化症、腰部脊柱管狭窄症

経皮的椎体形成術

骨粗鬆症による脊椎圧迫骨折に対して行われている経皮的椎体形成術の1つです。 背部に約5mmの切開を2ヶ所加えて、そこから骨折椎体にバルーン(Balloon)を設置し、ゆっくりと潰れた骨を整復していきます(Balloon Kyphoplasty : BKP)。その後、そのスペースに骨セメントを注入する方法で、手術時間自体は20分程度で終了します。当院ではBKP技術指導認定医が実施します。術直後より骨折による痛みが緩和されることが多く、術後数時間経過してから起立・歩行が可能であることが多いです。 入院期間は約3-5日程度です。
対象疾患・・・胸腰椎圧迫骨折

前方後方同時固定術

いわゆるXLIF/OLIFと言われる手術で、2013年から日本へ導入された神経を直接触らないで神経を圧迫から解除できる手術方法です。従来法での神経周囲を削る除圧術という操作がなくなることで、術中の神経損傷や術後血腫による神経麻痺のリスクが大幅に低減されました。XLIF/OLIFいずれも限られた資格を持つ医師と医療機関でのみ実施され、当院においても本法の技術指導講師の経験を持つ医師が実施しております。手術では左側腹部に約4cmの切開を加えて椎間板にケージを挿入した後、背部からの経皮的椎弓根スクリューで固定を実施します。従来の後方椎体固定術に比べ出血が非常に少なく、脊椎の部分切除をすることなく神経の除圧が可能となり、結果的に体への負担が少なくなる手術方法です。原則、手術翌日より起立・歩行を開始します。入院期間は約7-14日程度です。
対象疾患・・・腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎変性すべり症、腰椎変性側弯症

脊髄腫瘍摘出術(髄外のもの)

脊髄硬膜内髄外腫瘍および硬膜外腫瘍が対象で、主に神経鞘腫や髄膜腫といった腫瘍が多いです。背中側からの切開で脊椎を一部削って脊柱管へ到達し、硬膜を切開して腫瘍を切除します。神経モニタリングシステムでの監視のもとで手術が必要となります。入院期間は約7日-14日程度です。

脊椎内異物(挿入物)除去術

脊椎インプラント手術後、手術本来の目的が得られてインプラントが不要となった場合、あるいはインプラントが皮膚に突出するなど症状を呈している場合に除去する手術となります。入院期間は約4-5日程度です。

黄色靭帯骨化症手術

黄色靭帯骨化症は黄色靭帯という椎弓の腹側にある靱帯が骨化してしまう難病です。主に椎弓切除術や椎体固定術(後方または後側方固定)での対応になりますが、骨化による神経への圧迫が高度であることが多い手術です。当院では神経モニタリングシステムを使用しながら慎重に手術を行ってまいります。

お電話でもご予約可能です。
ネット予約、電話予約それぞれに予約枠をご用意しています。

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